特集

僕らの食器ジャーニー 荒木里奈的、食器ロマン

2022.02.25 (金)

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素敵な人の友だちもきっと素敵な人。

ゲストに次のゲストをリレー形式で紹介していただき、素敵な方々のライフスタイルを紹介していきます。

「僕らの食器ジャーニー 素敵な友だち編」の記念すべき第1回は、マルヒロでデザイナーとして活躍する荒木里奈(@arakkiarakki)さんです。

荒木さんお気に入りのリビング。「日当たりが良く、心地よい空間。セロームの調子も良いです。昨年、引っ越しました。めちゃくちゃ最高な物件に出会えて嬉しい!!」

写真に映っているリビングは最近できた、アマゾネスな空間だそう。シュールな貝のご婦人と年明けに実家からもらってきたこけしが並んでいる。

「窓際もよく模様替えします」

「私がデザインしたvenusもちゃっかりと!」

やきものの産地に暮らしている荒木さん。焼き物を勉強するために、普段から食器を集めるタイミングも多いはず。「この家はありがたいことに食器収納がめちゃくちゃたくさんあるので、特に何も考えず積んでます。食器の収納は苦手なので特にコメントは無しです笑」

「下段はマルヒロの別注品で製作されたものです。左がDEPTのeriさんが展開するブランド・TOWA CERAMICSの『LIPS MUG』。全色持っています。デザインはもちろんたっぷり入るサイズ感も気に入っており毎日使います。

真ん中はSophnativeのブランドロゴがプリントされたもの。

マルヒロの別注品はいろんなブランドの魅力的なアイテムが多いです。制作途中のものを会社で目にすることも多く刺激をもらっています」

リビングから見えるキッチンの風景。広々としたカウンターキッチンは機能性も高く、料理を作る時間が楽しくなりそう!

荒木さんのお気に入りの食器コレクションも見せていただきました!

1. 波佐見のスリップウェアの作家である紀窯の中川紀夫さんの器
2. 有田の玉峰窯の中尾哲彰さんの器。銀河釉で有名な方です。
3. 京都の古道具屋 ツキヒホシさんで買った古い食器
4. HIROPPAのエントランスの大きな土偶を作った三浦宏基さんの器
5. 以前マルヒロのオンラインストアで即完売した有田の窯元・梶謙製磁のデッドストック(おそらく30年ほど前のもの)
6. 有田陶器市で見つけた浮世絵風の女性が描かれた飾り皿
7. モロッコ・タムグルートで作られた緑色の器
8. 有田の李参平窯さんの湯呑み。有田焼の生みの親として知られる李参平の末裔が営む窯元です。

Q1. 現在、何をされていますか?

マルヒロで企画・デザインの仕事をしています。

商品の企画をしたり、イメージ写真を作ったり、イベントのフライヤーを作ったり、今はマルヒロの本を作っています。

過去に私が企画したマルヒロのアイテムはBARBARの空中庭園シリーズmandalaシリーズedenシリーズHEAVEN & EARTHです。

光春窯でmandala 薫風の絵付けをしているところです。実は、mandalaの一部は私が絵付けしています。

Q2. 社会に出たばかりのころは何をしていましたか?

テキスタイルデザインの仕事をしていました。ファッションに使われるための生地の柄などを考えていました。美大を卒業したばかりだったので自由に自分の作品を作ることと、クライアントのためにデザインすることの違いに困惑していました。自分が良いと思うことと社会が求めていることの間に大きなギャップを感じ絶望しつつ、社会に適合しないといけない気持ちと自分らしさを出したいという葛藤で日々戦っていました。毎日怒られていたし、反抗もしていたし、もうあの時に戻りたくないですね。笑
思い出すだけでヒリヒリ!!

Q3. そのときと今、どんな風に考え方が変わりましたか?

その時は、自分の好きじゃないテイストをデザインすることが苦痛だったのですが、今思えば逆にそこで自分の表現の幅が広くなった部分もあるなと思います。自分の中だけの小さな世界でデザインするとどうしても視野が狭くなってしまうので、社会に出て無理矢理扉をこじ開けられたのは私にとってとても良いことだったと思います。若い頃の私は自分のことだけ考えていたけれど、少しは他者のことを意識できるようになったのかなと思います。

マスについてある程度認識した上で、昔の初心に帰って自分の好きなことを追求できる今はとても楽しいです。幅広い視野でデザインすることはもちろん大事だけど、逆に今はすごくパーソナルな動機で商品を作ることってすごく面白いなと思っています。原点回帰のようではあるけど昔の自分よりは少しバージョンアップしたって感じ!

Q4. 初めての一人暮らしにおすすめなマルヒロの食器はありますか?

mandala 薫風 / 飛輪

このリム鉢はいろんな料理に合うので!
カレー、チャーハン、パスタ、サラダ、朝のシリアルとか。一人暮らしでよく作る料理にもぴったり。

この2柄をチョイスした理由は目止めをしなくて良くてガシガシ使えるっていう点です。

他の柄もとてもおすすめだけど、化粧土を使って作っているものなので、使用する前に目止めをしなければいけなくて、それが初心者の方にはちょっとハードル高く感じてしまうのかなあと思い。

Q5. とある日の食卓を見せて下さい!

グリーン、ブルー、オレンジをテーマカラーにしてみました。

陶器とガラスのカラフルなコーディネートがポップで可愛い!!と自画自賛。

空中庭園でランチ。

メニューはカオマンガイ。
あえて赤いテーブルクロスを組み合わせることで、食器がぐんと大人っぽく見えます。

とある日の夜。裏邉生地のめぐちゃんとマルヒロのメンバーが我が家に遊びにきてくれました。(サラフチにてウラベメグミさんを取材しております!ぜひご覧ください)

家では、マルヒロのお皿以外に波佐見の作家さんの紀窯さん、山内の作家の三浦くん、京都のツキヒホシさんで買った食器をよく使います。今回はマルヒロの食器とそれらの食器をあわせてみました。いろんなテイストの食器を組み合わせて使うのが好きです。

mandala 烏羽

mandalaの中でも一番手の込んだ物です。
化粧土を刷毛で塗ったり釉薬をスポンジで剥いだりしているので複雑なテクスチャーになっています。一見焼物ではないような。木炭のような不思議な質感が気に入っています。この質感が写真に写りにくくシリーズの中で最も写真で良さが伝えにくい!笑
実際に手に取ってみて驚くと思います。

盛り付けたのは人参と蜜柑と胡桃とカマンベールチーズのサラダです。
愛媛出身のHIROPPAの店長みゆちゃんにもらった甘平が衝撃的な美味しさで、作ってた人参サラダに入れてみたらこれまた美味しくて、家にあったカマンベールチーズと父が収穫した胡桃も入れてみたら酸味にまろやかさが加わって!偶然できた料理です。

ガサッとした黒いお皿にニンジンのこっくりとしたオレンジとカマンベールの白がよく合います。

mandala 薫風の酸化焼成バージョン

これはまだ販売していないもので、通常の薫風は還元焼成で焼いているため、鮮やかな緑色なのですが、酸化焼成すると少しクリーミーな緑色になります。今度数量限定で発売予定です。

盛り付けた料理は実家でよく出たブロッコリーを塩とニンニクで和えたもの。手軽なのでよく作ります。

Q6. コロナ禍の巣ごもりでハマったことはありますか?

うーん。特に無いような。
あ、でもインテリアはもともと好きだったけどより一層好きになりました。

部屋の模様替え大好き!!夜中にソファーの位置変えたして夜更かしするくらい好き!!

Q7. 荒木さんの偏愛インテリアを教えて下さい。

たくさんある!どれにしよう。
3つ紹介してもいいですか?

●福岡のeelで購入したビンテージの陶器のテーブル

フランスの陶芸家がRoger Capron作ったテーブルです。たくさんの葉っぱが焼き付けられていて毎日見てても飽きないです。

お店で見て一目惚れして。でも高くて買えず一旦諦めたのですが、しばらくしてたまたまサイトを覗いたらsaleをしていて。それでも私にとっては高い買い物でしたが、これは巡り合わせ!と思って購入しました。欲しいものは念じれば手に入るってNetflixのとある番組で見た(怪しい笑)後だったのであながち間違っていないなって思いました笑。

重いし、絶妙な高さだからご飯食べにくいんだけど(そもそもご飯食べるようじゃなさそう)、この部屋の主役!このテーブルを中心にインテリアを考えています。

●5年くらい前に大阪のessential storeのオークションで購入した花器

essential storeは私が今まで行ったお店の中でダントツに一番面白いお店だと思っていて、さらにそこで人生初のオークションで購入したものなのでとっても思い出深いアイテム。

そのオークションはSilent Auctionって言って、欲しいアイテムと購入希望金額を箱に入れて投票して、後日一番高い額を書いた人に連絡が来る。みたいなそのお店独自のシステムで。とてもワクワクしたことを覚えています。

essential storeは常に営業しておらず、期間限定で年に数回?しか空いていなくてそんなところも含めてとにかく超自由で最高なお店!

●世田谷ボロ市で見つけたガラスの照明

東京に住んでいたときに毎年世田谷ボロ市に行っていました。いけば必ず最高な一品に出会えるのでとても大好きな蚤の市。星の数ほどある出店された品々の中から自分の好きな一品を探し当てる時の集中力って気持ちが良いです。そこで出会った照明。聞けば横浜の野毛のバーで使われていたものでお店の閉店に伴い解体作業を頼まれた店主がレスキューした品だそう。私は横浜で育ったのでそこもグッとくるポイントでした。

照明をつけると天井にムーディーな影が演出されて独特な雰囲気です。こんなしっかりしたガラスの照明は今じゃ作れないよって店主のおじさんが言ってて。昔のものの良さって、ガラスでも焼物でも洋服でもいろんなものに感じます。素材や職人の腕とか色々なことが絡んでいるように思います。あとデザインの自由度も感じます。だからどうしても新しいものより古いものに目がいってしまいます。それを言ってしまうと私は新しいものを企画する立場でもあるのでなんとも複雑な心境ではあるけれど。

Q8. 日々の暮らしに欠かせない音楽はありますか?

様々な音楽を聞きますが一番長い間聴いているのは、Fishmansかもしれません。去年映画を見て一層好きになりました。

Q9. 日々の暮らしに欠かせない香りはありますか?

昔住んでいた家ではDIPTYQUEのルームスプレー サン・ジェルマン34をよく使っていたのですが、今の家では同居人と香りの好みが合わず、最近は茶香炉を使っています。自然なお茶の香りなので好き嫌いを選ばず使いやすいです。

Q10. 休みの日に観たい映画を教えて下さい。

今私が観たい映画は「素晴らしき、きのこの世界」です。

きのこは食べるのも見るのも好きです。昔はきのこみたいな髪型の人も好きでした。

Q11. とある日の生活を教えて下さい。

Q12. 次の連載に登場する方を教えて下さい!

北村美佳さんです。大学の頃からの友達です。付き合っているのかってくらいの頻度でマメに連絡取り合ってます。

メンズブランドでPRの仕事をしていて去年からマルヒロのPRもしてもらっています!!とってもセンスが良くてセクシーで熱いハートを持ったやつです笑

お料理初心者でも大丈夫!荒木さんにレシピを教えていただきました。

<材料>
⚫︎人参
⚫︎ブロッコリースプラウト
⚫︎胡桃
⚫︎カマンベールチーズ
⚫︎甘平

<材料>
⚫︎蜂蜜
⚫︎塩、胡椒
⚫︎オリーブオイル
⚫︎ワインビネガー、バルサミコ酢

<作り方>
包丁を使わないので楽ちんです。
人参をピーラーでするすると剥いていきます。薄くてシャキシャキした歯応え美味しいです。適当にこんもりしたなと思うまで。
ブロッコリースプラウトと調味料を加えて味を整えます。
蜜柑と砕いた胡桃を加えて更に和える。
最後にちぎったカマンベールチーズを散りばめて完成。

3月末にmandalaの限定アイテムを販売予定です。

写真は、釉薬サンプル。このサンプルをもとにイメージを膨らませています。ひとつひとつ、異なった一点ものを発売予定。
※写真は釉薬テストのためのサンプルなので実際の商品の形状とは異なります。お楽しみに!!

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