そもそも原型師とはどういう仕事なのかというと、
商品を量産する際に使用する「型」を作る為の大元になる形、商品が生産ラインに乗るための一番最初の形だ。
原型を作るにあたって、その形が量産に耐えうるかどうか、その後の工程や、作業効率も含めて考えなければならない。
焼き物は自然の素材でできている。
成形方法、釉薬の種類、窯の温度、生地の厚みや条件によって焼き上がりに微妙な差が出てくる。
商品が完成するまでのいくつもの繊細な工程を想定しながら形を削り出していく、神経を使う仕事だ。
金子さんは、原型を量産の石膏型を作る型屋へ納品した後も現場へ足を運び、その後の工程の確認をしながら微調整を繰り返してくれる。